八戸市十三日町商店街振興組合
http://13nichimachi.jp/
八戸市のみならず、全国の中心街や商店街は年々お客様が減少し、売上も下降の一途をたどっています。郊外型の大型ショッピングセンターの出店や、消費者ニーズの多様化、都市機能の郊外への分散などによって、中心街の衰退はどこも目を覆うほどです。
ならば、地方の中心街は本当に不要なのでしょうか?そんな疑問から、ホームページの制作がはじまりました。
中心街の衰退は、モータリゼーションにうまくマッチした郊外型の大型店の登場や、品揃えのよさ・お店のラインナップやブランド力の強さなども原因として挙げられます。しかし、地方の中心街に対抗手段が打てるかというと、なかなか難しいのが現状です。
それよりstudio mdが気になることは、普段生活していると入ってくる「おいしいグルメの情報」や、「すてきな雑貨を売るお店の話題」のなかから、いつのころからか「中心街のお店」の情報が少なくなっていったことです。交わされる話題から中心街の情報が減っていき、ついには行くきっかけすらも失っていった気がするのです。
いったん中心街に行かなくなると、視覚から入る情報がなくなり、クチコミしたくなるグルメやサービスにも接触しません。広告などで補完すればよいのでしょうが、一度でも郊外型大型店の利便性に馴れてしまうと、よほどのきっかけがない限り足が遠のいてしまいますし、知人との話題や情報もすべて郊外型大型店によるものになっていきます。これでは「中心街に行きたい!」と思いません。
もう一度中心街が活性化するためには、中心街に行くための「きっかけ」が必要です。きっかけとはすなわち「
どこの地方の中心街もそうですが、長い歴史に支えられていて、地元に根ざした文化や郷土芸能やお祭りなど、地域性が色濃く残っています。八戸市であれば、三社大祭やえんぶり、八戸七夕まつりなどが挙げられます。いずれも長い歴史や文化に支えられており、滞在型観光者の増加などにもつながっています。
さらに、いろいろと趣向を凝らしたイベントを企画するなど、地元色の強さが中心街の魅力に変わりつつあります。八戸市でいえば、はちのへホコテンや南部道楽フェスティバルなど、道路を封鎖して歩行者天国にしてまでおこなうダイナミックなイベントは、郊外店にはマネのできないものといえるでしょう。

これは、2009年の八戸七夕まつりの様子です。ここまで人が集まるポテンシャルを持った中心街が、実は八戸市十三日町商店街なのです。
ただ残念なことに、イベントがあったことに気づかずに、翌日の新聞や夕方のニュースで知ったりすることも多いのも事実です。また、行きたくても情報までたどり着けなかったり、詳しく書いていなかったりして、行くのをあきらめたことはありませんか?
また、開催日の数日前に情報にたどり着けても、すでに別な用事がはいっていたら、やはり行くことはできません。たくさんの人に来てほしいのなら、情報はできるだけ早く発表する必要があるのです。
そしてもっとも重要なのは、そのイベントの魅力を存分に伝えることです。魅力を伝えるためには、自分たちのコトバで伝えてほしいですし、過去の開催写真があればどんな様子なのか見たいのです。そこに人がたくさん写っていて、ものすごくにぎわっていたら、なんだか行きたくなりませんか?
そう「人がひとを呼ぶ」のです。
ざっと検索しただけで、ブログなどで八戸の情報を発信しているかたを何人も発見します。どの記事も八戸を応援していて、これほどファンの多い街は珍しいのではないかとさえ思えます。
そんな県外・県内の「八戸ファン」を大事にして、うまくコミュニケーションや連携を取っていくことはとても大事といえるでしょう。インターネットでコミュニケーションを取る方法はいろいろありますが、少なくとも各イベントや情報が、個別のページ(パーマリンク)になっていることがポイントです。そうなっていないと、ブロガーや八戸ファンのみなさまが、とてもリンクしにくいのです。
また、ブロガーなどとの交流の基本はトラックバックやコメントです。炎上防止のためにこの機能をオフにするのは、いささか早急な印象を持ちます。
まずは情報発信を行い、中心街から離れていったひとたちに、中心街の魅力を伝えることが課題です。それはわかっていても、ホームページ制作会社に更新をお願いすると更新費用がかかり、それが「ボトルネック」になっていました。
そこでstudio mdは、組合員がブラウザから情報を入力し、自らの手でホームページを更新・運用する方法を提案しました。
ひと言でいうと、「ブログのように更新できるホームページ」が、八戸市十三日町商店街のホームページなのです。
情報発信はコツがあります。この案件では、ホームページのベータ公開期間を設け、実際の操作画面から基本的な操作をおこなってツールに慣れていただくところから始まりました。
更新などの操作方法もすべてマニュアル化。全体説明会では操作方法のプレゼンを行い、実際の操作画面を使ったレクチャーを通して更新作業の雰囲気を体感し、理解を深めていただきました。
インターネットは、実はマスへのアプローチにはあまり向きません。なぜなら、マニアックな情報なら別ですが、すべての人がインターネットで面白い情報を探しているわけではないからです。
ですので、既存メディアへの広告は続けていただき、それをきっかけにしてホームページにたどり着いたかたに適切な情報をみていただくことで、詳細情報や魅力、過去の開催の様子などを伝達します。
それを読んで、来るか来ないかを決めるのはお客様に委ねられています。なので、コンテンツでいかに魅力を伝えるのかは、非常に重要な要素なのです。
組合員は大人数ですので、意思疎通をどうおこなうかも大きな課題です。これをクリアするために、PCやインターネットに明るいかたなどを中心に5名程度の「Web制作委員会」を組織していただき、ホームページ制作中の決定権を「Web制作委員会に一任する」という体制を取っていただきました。
毎月1回、Web制作委員会とstudio mdが参加する会議を開催していただき、重要事項については適宜全体会議を行うなどして、全員の意思疎通を図りながら制作を進めました。
おかげで大きな仕様変更や急なデザイン変更なども発生せず、スムーズにホームページ制作が進めることができました。
このように、関係者と制作者の意思疎通を図りながらのホームページ制作は、とても重要なことと言えるでしょう。制作者に丸投げにするのはよくありません。また、会議があることは、事前に制作者に伝えなければ「それは見積外」と言われかねないので注意が必要です。
通常、パブリックなホームページではコメントやトラックバックをオフにすることがあります。なぜかというと、ネガティブコメントやトラックバックスパム、ブログの炎上を防ぐ意味があります。でも、そうしてしまうと、同時に八戸ファンからの声をも妨げてしまうことになります。
ですので、十三日町商店街のホームページでは、コメントとトラックバックをあえて「受け付ける」体制でスタートしました。
トラックバックスパム対策には承認制を採用。コメントスパムについては承認制に加えて「Open ID」に対応。素性のわからない人がコメントしにくい仕組みが採用されています。八戸ファンなら、あえて素性を隠したりしないのではないかと考えたからです。
このあたりは、様子をみながらサイトポリシーを調整していくことになるでしょう。ちなみに、トラックバックやコメントのオン・オフもブラウザから行えるようになっています。
ログインするユーザーには権限が設定されています。例えば、studio mdならフルコントロールで操作できても、一般組合員は「一部の操作権限しかない」など、役割に応じた権限設定がされています。
これにより、操作の慣れないユーザーがシステムを破壊したり、他人の書いた記事を誤って削除するような操作ができないような仕組みが採用されています。馴れない人にも安心です。
ホームページはMovable Typeというブログツールでできていて、複数のブログを束ねてシームレスに結合することによって、ひとつの大きなサイトを構築しています。
studio mdの技術によって、高度なカスタマイズや条件分岐、制作ツールとの高度な連携が組まれていて、テンプレートの修正は非常に短時間で修正できるようになっています。
また、各ブログのリレーションなど、通常のMovable Typeではできない機能も装備。例えば、マルチブログでID1とID2があったとすると、ID2の内容をID1に表示している場合、ID2を再構築したらID1も再構築しなければなりません。しかし、リレーションを仕込むことによって、ID2を再構築しただけでID1に内容が反映され、ID1の再構築は不要です。再構築の手間を大幅に短縮します。
基本的にはブログツールですので、記事の作成や更新、写真やPDFのアップロードまで、普段お使いのブラウザから制御します。現在は芸能人や個人を問わず、多くのかたがブログをお持ちですが、そんな「ブログを更新できる程度のスキル」があれば、ホームページを更新できるのです。
キャピタルコストは割高になりますが、ランニングコストはなんと「ゼロ」。デザインやシステムなど「フクザツなところ」の更新が発生した場合は、studio mdが有償にて修正する体制になっているので安心です。
写真やお店の情報の修正・削除も、ブラウザから行うことができます。お店の一覧は、単なる一覧表ではなく個別ページになっています。ホームページを持っていないお店も多かったので、個別ページを設けてパーマリンクができる設計になっています。
イベントの情報もブラウザから入力します。写真の差し換えや文章の変更まで、自分たちの好きなタイミングで行えます。各イベントごとに個別ページが作られ、各所からのリンク先として機能し、開催前のイベントも先行して入力・公開できるようになっています。
イベントを広くPRすることによって、人が中心街にくる「きっかけ作り」に貢献します。
街のチョットした出来事も、ブログで公開できます。文章はもちろん、写真や動画のアップロードもブラウザから自由に行えます。You tubeの動画やGoogle mapを貼り付けることもできます。
各お店が独自に「ショップニュース」を発信することが可能です。季節のセールやショップイベント、グルメな新メニュー、最新映画のご案内などを、写真や動画、PDFを使って公開できます。お客様が「教えてほしい、知りたい」情報をタイムリーに発信しましょう。
ショップニュースは「お店の一覧」と連動しており、お店の一覧にはそのお店の書いた「ショップニュース」が表示されます。ユーザー数は無制限、お店やユーザーが何軒増えても対応することが可能です。
イベント情報やブログへのアクセスが上がれば、高い相乗効果・広告効果を発揮します。
情報を出すところに人が集まり、魅力的なイベントやサービスで、
人がひとを呼ぶ循環サイクルを作り出すこと。
これがstudio mdの「衰退する地方の中心街・商店街への提案」です。
郊外の大型店と同じことをやっても勝てません。地域性や地元性、歴史や文化をフルに活用し、八戸中心街のファンをたくさん作って、ファンと一緒に八戸を盛り上げましょう。
ホームページはあくまでも媒体やメディアのひとつであり、活用方法にちょっとクセはありますが、さほど特殊なものではありません。なので、遠慮せずにチャレンジしていただけたらと思います。
「人がひとを呼ぶ」と書きましたが、これは「中心街のひと」がファンを作り、ファンが人を連れてくるということです。一番大事なのは「中心街のひと」の危機感だったり熱い想いだったり、がんばって取り組む姿勢かも知れません。これをコンテンツに転換する仕組みを作りましたので、ぜひ活用していただければと思います。
studio mdが取り組んだ案件の中でも、極めて難易度が高く、かつエキサイティングな案件だったと思います。ご依頼いただき、ありがとうございました。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サイト名 | 八戸市十三日町商店街振興組合 |
| 公開日 | 2009年10月2日 |
| サイト区分 | 組合、ポータルサイト、CMS(Movable Type) |
| ターゲットユーザー | 八戸市のイベントや観光情報、十三日町商店街のお店の情報、バーゲンやオススメ、グルメ情報に興味がある人 |
| 制作期間 | 2.5ヶ月 |
| 制作金額 | 非公開(補助金使用) |
| ページ数 | 159ページ(公開時) |
| 使用サーバー | 非公開 |
| studio mdでの制作箇所 | ヒアリング〜提案、ホームページ設計〜デザイン、Movable Typeテンプレートカスタマイズ、XHTML+CSSコーディング、内部SEO、フォームの設置、マニュアルの作成、会議・集会でのデモ・プレゼンテーション |
| 搭載機能 |
|
| おもな使用ツール、ライブラリ |
関連するブログ記事です。21あおもり産業総合支援センターのセミナー内容に掲載されるほか、2010年3月31日の日本経済新聞にも取り上げられました。
ホームページ制作に関するご相談、お問い合わせは、お気軽にご連絡ください。
制作対応地域は、青森県南(八戸市、十和田市、三沢市、おいらせ町、階上町、五戸町、新郷村、六戸町、南部町、三戸町、東北町、七戸町)となります。青森県外や津軽地方でも、内容によっては承りますのでご相談ください。
9:00〜18:00(定休 土日、祝日)
トライポッドスタジオ 内
studio md(スタジオエムディ)
代表 小坂光輝(こさかみつてる)
打ち合わせなどで不在が多いため、できるだけインターネットからお問い合わせいただけますようお願いいたします。